3月1日から解禁となった富山湾のほたるいか漁。
例年、ピークは3月下旬から5月半ばまで、といわれております。
どうしても、5月の後半になってくると、海水温の上昇に伴い、ほたるいかの鮮度も落ちやすくなってきます。
大きさが特長の富山湾産ほたるいかですが、5月下旬になると、そのサイズはより大きくなり、脂がのることでくどさが出てきます。なかにはこの「くどさがたまらん!!」とおっしゃるコアなお客様もいらっしゃいますが、上のような大きく、輪郭がぼやっとしたものになってくると、我々も「そろそろシーズンも終わりだなぁ・・・」と一抹の寂しさを覚えます。
このような旬を過ぎたほたるいかを茹でるには相当の技術が必要になってくるのです。背骨も太く硬くなってくるため、茹でると、「背割れ」とよばれる軟骨部分が割れて中身が飛び出す現象も起きやすくなります。
なので、釜場では茹でる時間やその他の条件を少しずつ調節し、なるべく旬に近い状態に仕上げる努力をしています。
これが昨日の仕上がり。
さすが、職人技。
工場で、釜揚げ作業を見ていると、その所作が美しく、ついつい見惚れてしまう時があります。
今シーズンは、なかなかお手頃価格で旬のほたるいかをご提供できませんでしたが、富山湾のほたるいかファンのみなさん。来季もどうぞよろしくお願いします。
(一応、6月半ばの網が上がる日まで毎日ほたるいか漁は続いてますので、「最後にもう一度食べていおきたい!」という方は、電話にてお問い合わせください。その日の漁模様や価格をお伝えし、お送りすることも可能です)